護身術での緊急事態対応技術：武術業界の専門家による解説

道場業界の専門家による解説 。近年、女性や高齢者を対象にした護身術の需要が増加しています。しかし、危険な状況に陥った場合、素早い対応が必要となるため、護身術に必要な緊急事態対応技術も必要になってきます。そこで、道場業界の専門家による解説を紹介します。

護身術において最も重視されるのは、危険な状況に遭遇した場合に冷静に判断し、適切に対処できる力を身につけることです。これを実現するためには、危機管理訓練が必要です。 危機管理訓練とは、まずトラブルや危険はいつ発生するかわからないという事を自覚、認識することが第一です。人間は日々の日常生活の中でほぼ誰もが同じような生活パターンを繰り返しています。そのような状態が続くとなにも起こらない事が当たり前で普通になってしまいがちです。なのでいつしかトラブルや危険、ましてや暴力や命の危険などは自分には関係が無いと思い込んでいます。しかし、世界に目を向けるとウクライナ戦争、イスラエルパレスチナ戦争、または北朝鮮や中国の台湾問題など、暴力、殺戮、威圧、脅迫など人間の命や人権を軽視した国々があります。今のところ戦後の日本は平和が保たれていますが、このような世界の状況を考えるといつ平和が壊れても不思議ではありません。また、自分達の身の回りをみても犯罪やトラブルや危険が減少しているとは思えません。むしろ増加していくことが予想されます。戦争など国対国のことは個人ではどうしようもない事例もありますが、自分の身の周りで起こる、トラブルや危険は自分自身の日頃からの自覚と認識、備えの有る無しで大きく結果が変わります。極端な言い方をすると、命にかかわることなのです。ですので、平時、日常からの備え、危機管理訓練が大事になります。

まず、大前提として、出来るだけ危険やトラブルから未然に逃げる、離れる、近寄らないことが1番大事になります。それでもどうしても危険やトラブルに遭遇してしまった時、そんな状況下で最も重要なのは、適切な距離を保つことである。護身術では、相手との距離を適切に保つ訓練を行っているが、それだけでは十分ではない。 相手との距離を適切に保つためには、自分自身の位置を常に把握し、相手の動きに合わせて自分自身の位置や距離を調整することが必要である。そのためには、危険な状況下での行動原則をトレーニングし、不測の事態にも素早く対応できるようになることが必要である。

護身術では、相手との距離を適切に保つことが重要であるが、相手との接触を避けることは困難な場合もある。特に、組みつきに遭遇した場合は、適切な対応が求められる。 組みつきから逃れるためには、相手のアタックに合わせて、反撃やスリップ、タックル、投げ技などの技を使用することが有効である。また、相手の攻撃を受け止めて逃げることも念頭に置いておく必要がある。

護身術において緊急事態対応技術は必要不可欠であり、危機管理訓練や適切な距離の保ち方、組みつきからの逃げ方などが重要となる。これらの技術を身につけることで、危険な状況下でも冷静かつ適切に対処できる力を身につけることができる。